区立D小学校界隈 : 大きな乾物屋
幼稚園に通う様になったちいちゃんは、宿の通りの大きな乾物屋の裏の隠居部屋に、2度目の引っ越しをした。
乾物屋は、時代劇に出て来る様な瓦屋根の2階建ての商店で、(映画のロケに、〇宮✖雄と〇原△〇子が来た。)1階が商品の売り場、2階は4~6人住み込みで働いている従業員の部屋になっていた。
1階の売り場は、3分の1が、壁に作られた2段の棚に薄いソースと濃いソースの樽が二つ、(ちいちゃんが四合瓶を持って「薄いソースと濃いソースを半分ずつ」と買いに行くと、おじさんが50㎝位のホースを薄いソース樽にいれて反対側を吸うって瓶の口に入れると、ソースが流れ込んできて、半分位になると樽に入ったホースの先を指で押さえて、今度は濃いソースの樽の中に入れて瓶の中に濃いソースを流しこむ。その動作が手品を見ているようでたのしかった。)コンクリートが流された床に味噌樽が6から8樽(赤・白・麹・麦みそ)を並べ樽の上にヘラで三角錐の山を綺麗に作り100g単位の測り売りをしていた。
3分の2は、宿の通りに面して、もみ殻の引かれた木箱に、生卵を大・中・小・赤玉と分けてバラ売りをしていた。卵の売り場の横は、八百屋さんがその日に仕入れた野菜を並べ、卵売り場の後ろは、調味料・塩・砂糖・胡椒・ジャム・バラ売りのチーズが置かれ、その奥には魚屋さんが、市場から仕入れた魚を刺身にして売っていた。
ちいちゃんは、味噌の匂いが好きで、部屋へ戻る時、乾物屋の店の中を抜け、商品の積まれている横を抜け、玄関の前を通り勝手口(台所の入り口)から出入りしていた。

あなたには、どんな子供時代の思い出がありますか。
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